Z750FXの中古車を見て、「いくら旧車とはいえ、なぜこんなに高いの?」と驚いた人は多いと思います。
特に初代Z750FX、いわゆる「1型」は、今では数百万円クラスの価格が付く個体も珍しくありません。
Z1やZ2、Z1000MK2と並んで語られることも多いため、「昔のナナハンがここまで高くなる理由は何なのか」「2型や3型も同じように高いのか」「今から買っても大丈夫なのか」と気になりますよね。
ここは最初に結論から整理します。
Z750FXが高い最大の理由は、単純に古いからではありません。
特に初代Z750FXには、Z2から続く空冷Zの系譜、Z1000MK2を思わせる角張ったスタイル、流通台数の少なさ、純正状態の個体が減っていること、そして現在も強い「角Z」人気が重なっています。
一方で、注意したいのが「Z750FX」という名前だけで相場を一括りにしないことです。
初代Z750FXとZ750FX-II・IIIでは、エンジンや車体の成り立ちがかなり違います。
初代はZ2系から続く旧来のZ系エンジンの流れをくみますが、FX-II以降はZ650、いわゆるザッパー系をベースとした軽量な新世代へ切り替わっています。
この違いが、現在の価格差にもかなり影響しています。
この記事では、Z750FXはなぜ高いのかを軸に、1型・2型・3型の違い、2026年時点の中古相場、Z1000MK2との関係、生産台数、部品・レストア事情、今後の価格、購入前に確認すべきポイントまで整理していきます。
旧車は「高い=良い個体」ではありません。
数百万円を出してから後悔しないために、価格の理由だけでなく「何にお金を払っているのか」まで見ていきましょう。
ポイント
- Z750FXが高い最大の理由と、特に1型が別格になりやすい背景
- 1型・2型・3型で異なるエンジンと車体の系譜
- 2026年時点の中古車掲載価格と、相場を見るときの注意点
- 純正部品・レストア・オリジナル度が価格へ与える影響
- 高額な旧車だからこそ購入前に確認したい車体・書類・整備履歴
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カワサキZ750FXはなぜ高い?まず価格高騰の結論

この章で分かること
- Z750FXが高い理由を最初に整理
- Z750FXの歴史と1型・2型・3型の位置づけ
- Z1000MK2との違い
- 2026年の中古相場
- 1型だけ特に高額になる理由
Z750FXが高い理由は「希少な角Z」だから
Z750FXが高い理由を一言でまとめるなら、「欲しい人が多いのに、条件の良い車両がほとんど増えないから」です。
中古車は基本的に、需要と供給のバランスで価格が決まります。
Z750FXは新車を再生産できる現行車ではありません。
しかも初代Z750FXは1979年に登場した車両です。そこから40年以上が経過し、事故、腐食、エンジントラブル、カスタム、部品取りなどによって、当時に近い姿を保つ個体は確実に限られてきます。
それにもかかわらず、角張ったタンクやテール、空冷4気筒、Z1000MK2を連想させるスタイルに魅力を感じる人は今もいます。
つまり、欲しい人が減り切らない一方で、良質な個体は増えない。
これが価格を支える基本構造です。
Z750FXが高い主な理由
- 初代Z750FXの現存数が限られている
- Z2系から続く空冷Zの系譜に価値を感じるファンが多い
- Z1000MK2を思わせる「角Z」デザインの人気が強い
- フルオリジナルや純正部品付きの個体が少ない
- エンジンや外装など当時物パーツ自体にも価値が付いている
- 専門店でのレストアや整備に大きな費用がかかる
- Z1・Z2・Z1000MK2など他のZ系旧車の高騰も相場観へ影響している
そして重要なのが、「初代Z750FX」と「FX-II・III」を同じ価格帯として考えないことです。
2026年の中古市場を見ると、ここにはかなり大きな価格差があります。
「Z750FXは全部500万円する」という理解でもなければ、「2型も1型とほぼ同じ価値」という理解でもありません。
まず型ごとの成り立ちを知ることが大切ですよ。
Z750FXの歴史と生産背景
Z750FXが登場したのは1979年です。
当時のカワサキには、海外向けのZ1000MK2がありました。
その直線的で角張ったスタイルを受け継ぎ、日本国内の750ccクラスへ投入されたのが初代Z750FXです。
ここで少し分かりにくいのが「1型」という呼び方です。
一般に初代Z750FXを1型と呼びますが、その中にもKZ750D2とKZ750D3があります。
| 通称 | 主な型式・年 | エンジンの系統 | 現在の特徴 |
|---|---|---|---|
| Z750FX 1型前期 | KZ750D2・1979年 | Z2系を色濃く残すZ系 | 非常に高い人気 |
| Z750FX 1型後期 | KZ750D3・1980年 | MK2系クランクケースへ改良 | D2同様に高額 |
| Z750FX-II | Z750-E2・1980年 | Z650ザッパー系 | 軽量化された別世代 |
| Z750FX-III | Z750-L1・1981年 | Z650ザッパー系 | IIを熟成した後期型 |
ここ、Z750FXを調べるうえで一番大事なところかもしれません。
FX-IIは、初代Z750FXへ外装だけ少し変更したモデルではありません。
エンジンのベースがZ650系へ切り替わり、車体も軽量化されました。
そのため、初代とFX-II・IIIは「同じ名前の後期型」というより、Z750クラスが次世代へ進んだモデルと考えた方が理解しやすいです。
その後、1982年には燃料噴射を採用したZ750GPへと系譜が移っていきます。
つまり、初代Z750FXが持つ「Z2系から続く旧来のZ」という立ち位置には、かなり限られた期間しか存在しない特別感があるんですよね。
Z750FXとZ1000MK2の違い
Z750FXとZ1000MK2は見た目がよく似ています。
角型タンク、角張ったテール、キャストホイール、空冷4気筒という雰囲気だけを見ると、「Z1000MK2の排気量を750ccにしただけでは?」と思うかもしれません。
ただ、そこまで単純ではありません。
まず排気量が違います。
Z1000MK2が1,000ccクラスなのに対し、初代Z750FXは738ccです。
そして初代Z750FXの中でも、D2とD3でエンジンの細部が異なります。
D2はZ2系エンジンをベースとする要素が強く、D3ではクランクケースがZ1000MK2系へ改良されたとされます。
そのため、「Z750FX 1型=Z1000MK2をそのままボアダウンした車両」とだけ覚えてしまうと少し雑です。
外観の近さと機械的な系譜を分けて見るのがポイントですね。
一方で、この「MK2によく似た国内750」という立ち位置こそが、現在の人気を支えている面もあります。
Z1000MK2そのものも高額な旧車です。
そのデザインが好きで、なおかつ国内750の歴史やZ2系の流れに魅力を感じる人にとって、初代Z750FXはかなり刺さる存在です。
やっと君も冬眠だ!!!#Z750FX pic.twitter.com/F3pFowuVQi
— じゅん (@waripop625) December 1, 2024
1型・2型・3型の違いはエンジンの系譜が大きい
Z750FXを購入候補として見るなら、「何型か」は価格だけでなく、車両そのものの性格を理解するうえでも重要です。
初代とFX-IIの間には、かなり大きな設計変更があります。
初代Z750FXは、Z2から続く大柄で重厚なZ系の流れを受け継ぎます。
これに対してFX-IIは、Z650、通称ザッパーのエンジンを738ccへ拡大した系統へ変更されました。
車体も大幅に軽量化されています。
「古いZらしい重量感や存在感」を求めるなら初代に惹かれやすく、「軽快な750として走りを楽しみたい」ならFX-II・IIIの良さが見えてきます。
そしてFX-IIIは、FX-IIをさらに改良したモデルです。
タンクが角張ったデザインとなり、21Lへ容量が拡大されるなど、外観も再び力強い方向へ変更されています。
ですから、「3型は1型と同じ中身で完成度だけ上げたもの」という理解も正しくありません。
型ごとの選び方をざっくり整理
- 初代Z750FX:Z2・角Zの系譜、希少性、コレクション性を重視する人向け
- Z750FX-II:ザッパー系の軽快さと80年代初頭の750を楽しみたい人向け
- Z750FX-III:II系の軽量な構成と、より角張った後期デザインを求める人向け
価格が最も高いから1型が絶対に優れている、という話ではありません。
「何に価値を感じるか」で選ぶべきバイクです。
2026年のZ750FX中古相場はどれくらい?
ここが一番気になるところだと思います。
2026年10月上旬の中古車掲載情報を見ると、初代Z750FXはかなり高い水準です。
Webikeでは、初代Z750FXの掲載車両本体価格が約385万円〜836万円、平均は約643.7万円となっています。
グーバイクでも初代を中心としたZ750FXは600万円台の平均掲載価格となっており、オリジナル度の高いD3などでは700万円台の掲載例も確認できます。
ただし、ここで絶対に間違えたくないのが「掲載価格=実際の成約価格」ではないことです。
販売店が提示している価格であり、実際にその金額で売れたかどうかまでは分かりません。
また、レストア内容、国内登録歴、外装、エンジン、純正部品の有無によって同じZ750FXでも数百万円の差が出ます。
| モデル | 2026年秋の掲載価格の目安 | 相場を見るときの注意 |
|---|---|---|
| 初代Z750FX | 約385〜836万円の掲載例 | オリジナル度・国内物・レストア内容で差が大きい |
| Z750FX-II | 約144〜242万円前後の掲載例 | 逆輸入車や仕様変更車も含まれる |
| Z750FX-III | 約145〜239万円前後の掲載例 | II仕様・カスタム車なども存在する |
この差を見ると、「Z750FXが高い」というより、「初代Z750FXが特に高い」と考えた方が実態に近いですよね。
2026年の販売掲載を見る限り、初代とFX-II・IIIの価格差はかなり大きくなっています。
相場は日々入れ替わるため、購入時には複数の中古車サイトと旧車専門店を確認してください。
1型の相場が特に高い理由

Z750FX 1型がシリーズの中で別格の価格になっている理由は、一つではありません。
まず、Z1000MK2を思わせるスタイルです。
角型タンク、テールまわり、空冷Zらしいエンジンの存在感。
旧車好きがイメージする「角Z」の魅力がかなり濃いモデルです。
次にエンジンの系譜。
特にD2は、Z2系から続く旧来のZエンジンの流れを色濃く残します。
D3ではクランクケースなどに改良が入りますが、どちらもFX-II以降のザッパー系とは明確に違います。
さらに、もともとの台数が多くありません。
専門資料では、KZ750D2が2,185台、D3が850台とされ、合わせて約3,000台という数字が紹介されています。
ただし、この数字は現在メーカー公式が公開している生産台数資料ではないため、「約3,000台前後とされる資料がある」という目安として考えるのが安全です。
そこから40年以上が経過しています。
事故や廃車、海外流出、カスタム、部品取りなどを考えると、当時に近い状態で残る個体はさらに限定されます。
そして旧車では、「車両そのもの」だけでなく「何が残っているか」も価格になります。
- 純正外装
- 純正マフラー
- 純正キャブレター
- 純正ホイールやブレーキまわり
- 当時のメーターや電装
- フレームとエンジンの整合性
- 当時からの書類や整備履歴
こうした要素が揃うほど、同じ「Z750FX 1型」でも評価は上がりやすくなります。
逆に、外装がきれいでも中身が別仕様になっている車両なら、オリジナル車と同じ基準で価格を見るのは危険です。
なんでも鑑定団でZ750FXの鑑定してたんです。
FXの相場って結構前から高い印象だったんですけど、発売当時はあまり人気がなくて少ない台数ゆえのプレミアなんだとか。( ゚д゚)ハッ!、GPZ750Rも似たような境遇だし、現存台数も少ないだろうから600万のお値段が付くかも?🤣。 pic.twitter.com/9EuTIlhDgi
— B-lucky (@Blacky1041) February 24, 2024
【旧車への乗り換え資金を考えている方へ】
Z750FXクラスになると、購入資金は数百万円単位です。
今の愛車を売却して資金へ回すなら、下取り額だけで決めず、旧車・絶版車やカスタム車を扱う査定先も含めて条件を比較しておくと判断しやすくなります。
バイクブーンは旧車・絶版車・カスタム車の査定にも対応しています。査定額は車両状態や地域、時期で変わるため、「必ず高く売れる」と考えるのではなく、現在の価値を確認する選択肢として使うのがいいかなと思います。
Z750FX-IIの相場と特徴

Z750FX-IIは1980年に登場しました。
初代の単なるマイナーチェンジではなく、Z650系エンジンを738ccへ拡大した新しい構成へ切り替わっています。
初代より車体が軽くなっているため、重厚なZというより、軽快な750としての魅力があります。
この違いは、現在の価格にもはっきり出ています。
2026年のグーバイクでは、FX-IIに約144万円〜242万円程度の車両価格が確認できます。
初代の400万円、600万円、700万円クラスと比較すると、かなり現実的に見えてきますよね。
ただし、FX-IIもすでに40年以上前のバイクです。
150万円で買えたとしても、そのまま何年も何もせず乗れるとは限りません。
キャブレター、点火、充電系、クラッチ、ブレーキ、フォーク、リアサス、ベアリング、タイヤ、ゴム部品など、車両価格以外に手を入れる可能性があります。
安い個体ほどお得とは限らないのが旧車の難しいところです。
販売価格と一緒に「どこまで整備して渡されるのか」を確認してください。
Z750FX-IIIの相場と人気
Z750FX-IIIは1981年に登場しました。
FX-II系のエンジンと軽量なキャラクターを受け継ぎながら、タンク形状や装備を変更した後期モデルです。
現在のグーバイクでは、FX-IIIは約145万円〜239万円程度の掲載例があり、平均も170万円台となっています。
以前のように「3型も300万円台が普通」と決めつけるより、現物の掲載価格を確認した方がいい状態です。
ただ、3型は価格が安いから価値が低い、という話ではありません。
初代とは系譜も購入目的も少し違うんですよね。
初代の歴史的なプレミアより、実際に走って楽しめる空冷750として考えるなら、FX-II・IIIの方が現実的という人もいるでしょう。
数百万円の差を、エンジンや足回りの整備、保管環境、盗難対策へ回すという考え方もできます。
2017年ポンコツのZ750FXを178万で見つけた時ポンコツすぎて戸塚ベースの兄貴達みんなに反対されたけど私はレストアベースとしては最高じゃんってしか思わなかった
写真は2017年8月20日
ポンコツだったけど嬉しかったな
どんな感じに仕上げようかな〜って考えてるだけで楽しかった
3枚目の写真は現在 pic.twitter.com/sGVTFRMmg2— 雅之 (@z400fxmasayuki) August 19, 2024
カワサキZ750FXはなぜ高い?市場価値を作る5つの要因

価格だけでは分からない価値を整理
- 流通台数が増えない
- 角Z・空冷Zへの強い需要
- 純正部品とオリジナル度の価値
- レストア費用の上昇
- 市場価格が二極化しやすい
- 今後の価格は上がり続けるとは限らない
生産台数と現存車の少なさ
Z750FXの価格を考えるうえで、供給量の少なさは外せません。
特に初代は、もともと大量に残っているモデルではありません。
さらに旧車は、新車の中古市場とは違います。
時間が経つほど良質な個体が自然に増えることはなく、むしろ事故や故障、腐食、部品取りによって減っていきます。
一方で、エンジンをフルオーバーホールし、フレームや足回りまできちんと手を入れた個体は、新たな価値を持って市場へ戻ることもあります。
だからZ750FXの相場は、単純に「年式が古いから高い」のではなく、「残っている個体の内容に大きな差がある」市場になっています。
旧車ブームとカワサキZブランドの強さ
Z750FXの価値を支えているもう一つの要素が、カワサキZシリーズそのものの人気です。
Z1、Z2、Z1000MK2、Z1-R、Z400FX、ゼファー、そして現在のZ900RS。
年代は違っても「Z」という名前を軸に歴史がつながっています。
現行のZ900RSをきっかけに昔のZへ興味を持つ人もいますし、逆に旧車Zが好きで現代のZ900RSを見る人もいます。
こうした長いブランドストーリーがある車種は、単なるスペックだけでは価値が決まりません。
「あの年代の、あの形のZが欲しい」という指名買いが生まれやすいんです。
👇 Z750FX以外の高騰Zも比較する
Z750FXだけが異常に高いのかを知りたいなら、Z2とZ400FXの高騰理由も比較すると相場の構造が見えやすいです。
#いい4気筒の日#Z750FX pic.twitter.com/ncENMJgSdK
— 雅之 (@z400fxmasayuki) November 4, 2024
純正部品が残っている個体ほど価値を判断しやすい
旧車では、カスタムパーツが高価だから車両価値も同じように上がるとは限りません。
特に初代Z750FXのようにコレクション性が高いモデルでは、純正部品が残っていること自体に価値があります。
たとえば社外マフラーやキャブレターへ交換されていても、純正部品が一緒に保管されている車両なら「純正へ戻せる」という選択肢があります。
逆に、フレーム加工や大幅なエンジン変更がされ、元へ戻すことが難しい車両では、どれだけ高価なパーツが入っていてもオリジナル車とは評価軸が変わります。
購入時は「カスタム総額が高い」ではなく、次のように分けて考えるのがおすすめです。
| 確認項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 純正外装 | 交換・再塗装・レプリカの確認 |
| マフラー | 純正の有無と社外品の適法性 |
| キャブレター | 純正か社外か、セッティング履歴 |
| フレーム | 補強・切断・修正・事故歴 |
| エンジン | 載せ替え、刻印、オーバーホール歴 |
| メーター | 交換歴と走行距離表示の意味 |
| 純正部品の付属 | 将来の純正戻しが可能か |
旧車は「見た目が同じ」だけでは中身まで同じとは限りません。
特にFX仕様へ外装変更された車両もあるため、初代Z750FXを探しているなら車名だけで判断しないでください。
部品供給とレストア事情

Z750FXは40年以上前のバイクです。
「車両を買えれば終わり」ではなく、その後も維持できるかまで含めて考える必要があります。
純正部品はすべてが新品で手に入るわけではありません。
廃番になった部品も多く、当時物の中古部品、デッドストック、リプロダクション部品を組み合わせながら維持することになります。
一方、Z系は人気が高いため、他のマイナーな旧車よりアフターマーケットが充実している部分もあります。
ガスケット、ゴム類、外装、電装、キャブ関連など、社外で選べる部品が存在するのは助かるところです。
ただし、リプロパーツなら何でも純正と同じとは限りません。
寸法、素材、耐久性、外観の再現度は製品によって違います。
高額な個体でオリジナル度を大切にしたいなら、交換した純正部品を捨てないことも重要です。
そしてレストア費用は車両ごとに大きく違います。
「フルレストアなら一律100万円」といった数字で判断するのは危険です。
エンジンをどこまで開けるのか、クランクまで手を入れるのか、フレーム修正が必要か、メッキや塗装をどこまでやるか、純正部品を探すかで金額は大きく変わります。
旧車購入では車両価格以外も予算化
- 納車前整備
- タイヤ・ブレーキ・チェーンなど消耗品
- キャブレターや点火・充電系
- エンジンからのオイル漏れ
- フロントフォーク・リアサスペンション
- ステム・スイングアーム・ホイールベアリング
- 車検・税金・任意保険
- 屋内保管や盗難対策
私は、Z750FXのような価格帯なら「車両価格を予算いっぱいまで使う」より、購入後の整備費を残しておく方が安心だと思います。
旧車は買った瞬間ではなく、きちんと走れる状態を維持できてこそ楽しめますからね。
旧車ブームだけで高いわけではない
「Z750FXが高いのは旧車ブームだから」と言われることがあります。
もちろん旧車人気は影響しています。
ただ、それだけならすべての1970〜80年代バイクが同じような値段になっているはずです。
実際にはそうではありません。
Z750FXには、カワサキZというブランド、角Zデザイン、Z2からの系譜、初代の希少性、カスタム文化など、個別の需要があります。
人気の土台があるところへ旧車ブームが重なった、と考えた方が自然です。
そのためブームが少し落ち着いたとしても、希少で内容の良い個体まで一律で大きく値下がりするとは限りません。
反対に、現在の高い売値が永久に続く保証もありません。
ここは投資商品と同じように考えない方がいいですよ。
今後の価格は上がり続ける?
Z750FXの将来価格を断定することはできません。
ここはかなり重要です。
「台数が少ないから必ず上がる」「今買えば資産になる」といった考え方だけで数百万円の旧車を買うのはおすすめしません。
価格を支える材料としては、初代の希少性、Z系人気、良質なオリジナル車の少なさがあります。
一方で、価格を下げる要因もあります。
- 購入できる層が減るほど価格が上がること
- 景気や金利などで趣味車への支出が落ちること
- 旧車人気そのものが変化すること
- 高額車ほど維持・保管・盗難リスクが大きいこと
- レストア車や輸入車の供給状況が変化すること
したがって、今後の価格は「上がるか下がるか」だけで考えるより、初代の良質車と、それ以外の車両で二極化が続く可能性を意識した方がいいかなと思います。
オリジナル度の高いD2・D3と、仕様変更が多い個体では、同じモデル名でも価格の動きが違って当然です。
Z750FXを欲しいなら、「値上がりしそうだから」ではなく、「この個体を所有して維持したいか」で判断した方が後悔しにくいですよ。
z750fx✨️
ここからフルOHしてもらって納車は冬だな…
ウオタニを入れるかどうか決めて値段確定したら本契約📃
漢Kawasakiいっちゃいますよ👍😆
さぁ帰ろう🏠️ pic.twitter.com/xE4Do89Lgy— しいけい (@du_mo_twinair) August 6, 2024
Z750FXを買う前に確認したいポイント

Z750FXの購入では、「相場より安い車両を見つけた」がゴールではありません。
むしろ、相場より安い理由を説明できるかが大事です。
数百万円する1型なら、購入前に旧車を扱えるショップや整備士へ相談する価値はかなり高いです。
フレーム・エンジン・書類を確認する
まず確認したいのが、車両の素性です。
外装は交換できます。
1型風のタンクやテールへ変更することもできます。
だから写真で「角タンクだから1型」と判断してはいけません。
車検証、フレーム番号、エンジン番号、年式、登録履歴を合わせて確認してください。
番号だけを見て素人判断するより、Z系に詳しい販売店や専門家へ確認してもらう方が安全です。
特に高額な初代では、オリジナル度やエンジンの整合性が価格へ大きく影響します。
レストア済み=安心とは限らない
「フルレストア済み」と書かれていると安心感がありますよね。
ただ、レストアという言葉には統一された作業範囲がありません。
外装を塗り直しただけでも、エンジンまで完全分解した車両でも、「レストア」という言葉が使われる場合があります。
そのため、何を交換し、何を再使用し、誰が作業したのかを確認してください。
レストア車で聞いておきたいこと
- エンジンはどこまで分解したか
- 交換部品と再利用部品は何か
- クランクやミッションまで確認したか
- キャブレターは何を整備したか
- フレームの修正・補強歴はあるか
- ブレーキとサスペンションはいつ整備したか
- ハーネスや充電系を交換したか
- 作業明細や写真が残っているか
- 納車後の保証や整備対応はあるか
写真や作業明細が残っている車両は、何が行われたかを判断しやすくなります。
高額な旧車ほど「きれいだから大丈夫」ではなく、履歴を買う感覚が大切です。
オイル漏れ・異音・電装系もチェック
エンジンが始動するだけで良好とは限りません。
冷間始動、暖機後のアイドリング、再始動、異音、白煙や青煙、オイル漏れなどを確認します。
旧車は点火系や充電系も重要です。
現代車と違い、長年の配線劣化や端子の腐食が不調につながることがあります。
試乗できるなら、低回転だけでなく中回転まで違和感がないか、クラッチやミッション操作に問題がないかも確認したいところです。
ただし、販売店の許可なく無理な試乗や高回転走行をするのは当然NGです。
旧車では走行距離だけを信用しすぎない
40年以上前の車両では、メーター交換やエンジン整備歴があることも珍しくありません。
そのため「1万kmだから極上」「5万kmだからダメ」と単純には判断できません。
走行距離より、現在の機械状態と整備履歴を重視してください。
きちんとオーバーホールされている高走行車の方が、長期間動かされず内部が傷んでいる低走行車より安心できる場合もあります。
盗難対策と保管場所まで決めてから買う
Z750FXのような高額な旧車では、購入価格だけでなく保管環境も重要です。
数百万円の車両を屋外に無防備で置くのは不安ですよね。
できればシャッター付きガレージや、外から車種を確認しにくい場所を確保したいところです。
物理ロック、固定物へのロック、カバー、アラーム、位置情報端末などを組み合わせてください。
任意保険や盗難補償についても、旧車の車両価値をどこまで補償できるか事前確認が必要です。
購入価格が600万円でも、すべての保険で600万円がそのまま補償されるとは限りません。
高額車ほど、この部分は契約前に確認しておきましょう。
あわせて読みたい:そこまでやる?「バイクの盗難対策はやりすぎ」が正解!防犯テクを紹介
1型が高すぎるならFX-II・IIIも比較する
「Z750FXに乗りたいけれど、600万円前後はさすがに厳しい」という人もいると思います。
その場合、無理に1型へこだわらなくてもいいかなと思います。
FX-II・IIIはエンジン系統こそ違いますが、れっきとした当時のカワサキ750です。
むしろ実際にどんどん走りたい人なら、購入資金を抑え、整備や保管へ予算を回しやすいメリットがあります。
また、角Zの雰囲気そのものが好きなら、Z1000MK2、Z1・Z2、Z400FX、ゼファー系、現代のZ900RSなども比較対象になります。
もちろん、それぞれ別のバイクです。
「1型そっくりにする」ことを目的にするより、どの時代のZに惹かれているのかを整理すると選びやすくなりますよ。
👇 カワサキZを年代ごとに比較したい方へ
Z750FXはなぜ高いに関するよくある質問
Z750FXの相場・型・購入前の疑問を整理
Q1. カワサキZ750FXはなぜ高いのですか?
Q2. Z750FXの1型・2型・3型は何が違いますか?
Q3. Z750FX 1型の相場はいくらですか?
Q4. Z750FX-IIの相場はいくらですか?
Q5. Z750FX-IIIの相場はいくらですか?
Q6. Z750FX 1型の生産台数は何台ですか?
Q7. Z750FXとZ1000MK2の違いは何ですか?
Q8. Z750FX 1型仕様とは何ですか?
Q9. Z750FXは今後さらに高くなりますか?
Q10. Z750FXは投資目的で買ってもいいですか?
Q11. Z750FXの純正部品はまだ手に入りますか?
Q12. Z750FXのレストアはいくらかかりますか?
Q13. Z750FXを中古で買うとき何を確認すればいいですか?
Q14. Z750FXは走行距離が少ないほど価値がありますか?
Q15. Z750FXを買ったら盗難対策も必要ですか?
Z750FXはなぜ高いのか?価格高騰の背景を総まとめ
- Z750FXが高いのは単に古いバイクだからではない
- 特に初代Z750FXはシリーズ内でも別格の価格になっている
- 初代にはKZ750D2とD3が存在する
- D2はZ2系から続くエンジンの要素を色濃く残す
- D3ではZ1000MK2系クランクケースへ改良されている
- Z750FX-IIからZ650ザッパー系のエンジンへ大きく変更された
- FX-IIIはII系を引き継いだ後期モデル
- 初代とFX-II・IIIを同じ相場として考えない方がよい
- 2026年秋の初代掲載価格は400万円未満から800万円超まで幅がある
- 初代の平均掲載価格は600万円台まで上昇している
- FX-II・IIIは150〜200万円台を中心とする掲載例が多い
- 中古車サイトの表示価格は成約価格とは限らない
- 初代の生産台数は約3,000台とする専門資料がある
- メーカー公式値として断定せず参考値として見る必要がある
- Z1000MK2を思わせる角Zデザインが人気を支えている
- 純正外装やマフラーなど当時物部品にも価値が付く
- カスタム車は高価な部品が付いていても純正車とは評価軸が違う
- FX仕様の車両もあるため見た目だけで1型と判断しない
- レストア済みという言葉だけでは作業内容を判断できない
- 購入時はフレーム・エンジン・書類・整備履歴を確認する
- 旧車は走行距離より現在の状態と履歴が重要
- 部品供給と整備できるショップを購入前に確保したい
- 車両価格とは別に整備・保管・盗難対策の予算も必要
- 今後の価格上昇が保証されているわけではない
- 値上がり目的ではなく所有・維持したいかで判断するのがおすすめ
【旧車への乗り換え・売却を考えている方へ】
Z750FXのような旧車では、販売価格も査定額も一般的な現行車以上に個体差が大きくなります。
今の愛車を売却して購入資金へ回す場合も、1社の査定だけで急いで決める必要はありません。
車両の状態、純正部品、カスタム内容、整備履歴まで同じ条件で伝え、査定条件を比較してください。
旧車・絶版車やカスタム車を扱うバイクブーンへ査定を依頼し、現在の価値を確認してから乗り換え予算を組む方法もあります。
👉 売却先を複数比較したい方へ
査定方法、連絡方法、出張査定、写真査定など、買取サービスによって仕組みが違います。愛車を手放す前に比較しておきたい方はこちらで整理しています。
Z750FXだけでなく、Z1・Z2・ゼファー・Z900RSまで年代ごとの違いを整理しています。